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このページでは、統合失調症の概論について説明していきます。
統合失調症は誰にも等しく起こるのではなく、遺伝的な要因の影響も言われています。また個体の脆弱性に十分な強度のストレスが加わって発症するという、Zubinらの提唱したストレス脆弱性モデルというものも想定されています。
慢性的な経過をたどり、再燃・再発率が高いことが知られています。
現在の医療では完治が難しいため、再燃・再発を防ぐため治療の継続が重要です。
また自殺率も比較的高く、自傷行為なども重篤なものが目立つと言われています。
統合失調症
ICD10:F2
神経伝達物質の1つであるドパミンが関与していると言われている。
100人に0.8人の頻度。
【病型】 【好発年齢】 【症状】 【予後】 【特徴】
①妄想型 30歳前後 陽性症状主体 良・不良様々 幻聴、被害妄想などが主体
②破瓜型 思春期 陰性症状主体 不良 独語、空笑などが目立つ
③緊張型 20歳前後 陽性症状主体 比較的良好 精神運動興奮⇔緊張病性昏迷
【症状】
〇陽性症状…幻覚(幻聴、幻視等)、妄想(被害妄想、注察妄想等)、滅裂思考
〇陰性症状…無為・自閉、感情鈍麻、連合弛緩
【治療】
①薬物療法(非定型、定型抗精神病薬) ②ECT(電気けいれん療法) ③精神療法
④リハビリテーション(デイケア、作業療法など)
自我の障害が起こるため、自身と外界との境界がわからなくなり、「自分の考えがニュースで流れてしまっている。」、「考えがどんどん自分に入ってくる。」などの症状へと繋がってしまいます。
薬物療法としては、ドパミン受容体遮断作用のある抗精神病薬と言われる種類のものが主剤として使用されます。治療は継続が必要なため、服薬をいかに続けていくかが重要となります。
当院では症状の安定だけでなく、ご本人の社会参加までできるよう診療を行なっております。真の意味でのリカバリーのために、内服以外の選択肢としてもLAI(持効性注射製剤)の治療にも力を入れておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。